金沢の情報誌「金沢情報」から取材を受け、当店が紹介されました
(平成16年3月31日発行 Vol.445)
数少ないCMW資格を持つ時計職人 磯崎輝男
〜時計を修理する時はいつも真剣勝負〜
『この部品を見て、どう思いますか。キレイでしょう。機械としての美しさがありますよね。それと、一本一本手作業で組み立てられる機械式の時計はクォーツの時計にはない人の温もりが感じられるんです。』
修理を依頼され、分解したロレックスのムーブメントをながめながら、機械式時計の魅力をこう語った。時計職人であればだれもが憧れたという夢の資格『CMW(マイスター公認高級時計師)』の称号を持つ数少ない一人。その技術の高さが評判を呼び、全国からロレックスに代表される機械式時計のメンテナンスが持ち込まれる。
その数、年間約300〜400本、中には修理に半年近くかかるものもあるそうで、現在は修理に取りかかるまでに約3ケ月程度の待ちも余儀なくされてるそうだ。精密部品の塊のような機械式時計のパーツはルーペで見なければその輪郭が分からないほど小さく、精巧に出来ている。
それだけに修理の時に使う神経も並大抵ではないそうで『時計を修理する時はいつも真剣勝負。それだけに1日6時間ぐらいが限界』と話す。最近では誤差などに関してユーザーの要求もたかまっているそうだが、『プレッシャーはあるが、新品の状態よりも精度を高くして戻したい』という口ぶりに強い職人気質をうかがわせた。
技術を支えているのがその手。手が震えてしまっては、修理はできないと言う。それだけに、若い頃からお酒は飲まなかったそうだ。 |